畑の作物の敵出現! 〜三田村農園の畑がやられました!〜 |
平成22年秋のある日 母親が朝から騒いでいます。 話しを聞くと、 畑が荒らされている! いたるところに掘り返された形跡がある。 収穫前のカボチャが食べられている。 せっかく植えたダイコンがほぼ全滅状態、今年の冬は畑のダイコンはないぞ! いったい何のこと? よくよく畑を見てみると、ホント耕運機で耕したように、見事に畑の土が掘り返されている。 人間の仕業ではなく、なにか動物の仕業! |
写真1:掘り返された畑 カボチャ、ダイコンなどの野菜が壊滅的な被害を受けました。 |
うちの畑に何かが来ている! イノシシか?! この荒らされ方は、どうもイノシシではなさそう。 ハクビシンか? 日本には「鳥獣保護法」があり、個人で勝手に檻を仕掛けられないし。。。 市役所に電話して聞くと、捕獲檻設置の申請手続が必要との事。 ところが、この申請がチト面倒! 地元の区長・農家組合長〜JA〜市役所というルートで申請が必要との話し。 なぜ一般市民が直接 市役所に申請出来ないのか? この申請方法、もう少し簡略化して欲しいものですが、何も対処しないと畑は荒らされるばかり。 なんとか申請して捕獲檻を仕掛けていただきました。 |
写真2:これが捕獲檻 |
写真3:こんな看板が畑に。 「有害鳥獣捕獲実施中」 |
市役所の担当者から「エサは、何がいい」と聞き、 さっそく 檻の中や、入り口部分に仕掛けたのが バナナとキャラメルコーン。 どうもハクビシン類は甘いものが好きとか。。ホントかな?!と疑心暗鬼な私たち。 檻をしかけた、その日の夜 ナント一発で檻に入っていました。 ※この時の写真はありません。 |
そして、しばらくして またまた1匹捕獲! 市役所の人曰く「アナグマ」との事。 うちの畑を荒らした、にっくきヤツですが、よく見ると可愛い顔をしています。 捕獲した翌朝、さっそく市役所に連絡すると、すぐに担当者が来て檻ごと持って帰ります。 市役所の担当者に「このアナグマ、どうするの?」 と聞くと、『鳥獣保護法』により遠くの山に放してやる、との事。 「良かった!」 こんな悪さをする動物でも、殺傷処分は可哀想。 彼ら(オスかメスか分りませんが。。)にも生きる権利はあります。 自分は(人間の畑を荒らす)悪い事をしているという気がないでしょう。 生きるために食べているのでしょうね。 今年は夏の猛暑の影響で、山に食べるものが少なく、クマやイノシシなどが人里に 出ているというニュースを頻繁に目にします。 人里に下りた動物によって人に危害が及ぶようなケースは大変問題ですが、人と動物達、 なんとか住み分けられないか、と思います。 先日、名古屋でCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が開催され、「名古屋議定書」 と「愛知ターゲット」が採択されましたが、「遺伝資源の利用と配分」という悩ましい問題は さておき、「生物多様性の損失を食い止める」のは、やはり人間だと思います。 気候変動が自然の生態系に悪影響をおよぼし、野生動物の住みかも狭まっていく今日、 人間と野生動物との間のトラブルは増えてくるだろうと思いますが、 このアナグマ君、うちの畑には来て欲しくないものです。 文:三田村淳一 |
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